カロリーアンサーコラム
黄昏 Beginning Communicate 第18回 2017年4月11日

雉の大鍋 2

目論見は三ヶ月後にあっけなく潰えました。チャボは鶏小屋を住処だと思っているが(多分)雉の雛鳥は周到に脱走の機会を待っていたのである(小屋の中で穴を掘りショーシャンクの空へ)。

まあ、残念な思い出ではあったがクマガイ草の群落に出会うという当時でも貴重な体験をし(M社の一眼レフXEに撮影)瞼にもしっかりと焼き付けておきました。カニ汁も美味いが雉の大鍋も格別です。

実はこの頃、山野草の収集(山から採集ですから当時もNG)を趣味にしていてせっせと芍薬、春蘭、スズムシ草、地エビネ、猿面エビネ、姫ほてい蘭、目玉おやじ(勝手に名前を付けていた菌類かな)などを採ってきては社宅の庭園?に植えていたのだが(リンゴ箱一箱くらい、現地の土と一緒に)3年目に絶えてしまうので以降はもっぱら群落をカメラに収めました。

アフリカスミレ(セントポーリア)の栽培にもハマっていました。小さな花ですが可憐な容姿に魅かれ部屋の窓辺には何十鉢ものセントポーリアが咲いていました。

(独身時代)人里から離れた山間部に10町歩ほどの敷地があり、社宅が一棟に事務所が一棟で宿六として住込み勤務でしたから、真冬の猛吹雪時に新田次郎の「八甲田山 死の彷徨」を読みガタガタ震えた夜もありました。

オホと呼ぶ濁酒(密造酒)を作り新聞紙を栓にして台所の隅に作業服を掛け熟成(1週間くらいだったか)を待っていた記憶が。当時の南部は冷害が多く籾がスカスカでシンタこそ美味いオホが出来ると松島敬一君が言うもので(かく言う松島君は完璧な下戸でしたが)よく作りました。現在のミガキという作業(獺祭など)と共通するような気がしています。苦いフキ味噌(下手くそでした)やダルマストーブの上に鉄板を敷いて酒と味噌とイカを丸ごとポリバケツに漬け込んだものを焼き、肴にしました。美味いのなんのって(香ばしく素朴で)忘れられない思い出です。今から40年ほど昔のことです。

ちなみに日本酒のカロリーは一合で196kcalくらいですね。私が作ったオホは二合も呑むと頭痛が酷く思考回路が破壊されるようでしたがカロリー的には変わりないかな?ち なみにアルコールのカロリーはエンプティカロリーと言って食事ほど気にする必要はないというのが通説ですが炭水化物がない(一般に蒸留酒)アルコールを指しますから日本酒はダメです(お米のエキスですから一番美味しい!)成れの果ては私の腹囲です(笑い)。

続く…。

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