「カロリーアンサー」と「理化学分析(公定法)」の時間&価格比較について

カロリーアンサーは、「7訂食品成分表に収載されている18種にカテゴライズされた食品群」と独自に開発した「加工食品を中心にした食品群」をモードと総称し29種まで分類。さらにモード自体を細分化し100種以上の検量線を構築、公定法である食品衛生検査と高い相関性を維持しています。

時間の比較

カロリーアンサーでは約10分で測定値を得ることができます。

一方で、理化学分析(公定法)の場合は営業ベースで納期が4日~10日、営業ベースを無視した場合でも2日を要します。稼働日1日当たりを8時間とすれば16時間から80時間となります。

つまり、測定値を選るまでの時間に関しては、カロリーアンサーは理化学分析(公定法)の1/96~1/480という圧倒的な優位性があります。この即時性こそがカロリーアンサー最大の強みであり、多くの商品開発やTQM(Total Quality Management)の現場でご活用いただいている理由となります。

コストの比較

スーパーマーケットの現場を例とします。売り場面積は313坪~450坪程度の駅前店クラスを調査し、和惣菜180種、洋総菜60種、中華30種、麺類20種、おやつ20種、パン50種、寿司50種、合計410種の食品を分析会社へ委託した場合の費用について計算しました。

※容量の違いを考慮すると2,000種以上になっていると思われますが、1パック当たりの容量は製品規格書に明記されるので、同一メニューであれば重量比で計算が可能とします。

食品表示法で栄養表示が義務化となった5項目(熱量kcal、タンパク質g、脂質g、炭水化物g、食塩相当量g)の測定費用を比較します。

まずは理化学分析(公定法)の費用について。分析会社7社を調査したところ最安は9,500円、最高は20,000円。平均すると15,128円。試料(最低100g)の送料負担も含めて考えると、1食品の分析費用は10,500円~16,128円となります。410種の食品すべてを分析に出した場合、変化点や仕入れ先、生産者、季節変動を考えず分析頻度を1年に1回とすると、1年あたり4,305,000円~6,612,480円という分析費用が発生します。

次にカロリーアンサーの費用(価格)について。上記した29種類のモードの中から、標準で6種のモードを選択し搭載いただけます。ここでは、調理加工食品類モードと、お客様の現場で使用頻度が高いと思われる5種を選択いただいたとします。

操作用のパソコンはお客様にご用意いただきますが、それ以外の備品(標準セル、反射用セル、透過用セル各1個、塩分計、塩分測定キット、フードプロセッサー各1個)は全て初期セット一式に含まれています。

価格の変化が想定されるのは、搭載するモードが7種類以上になった場合、1種類増えると350,000円~450,000円。その他、反射用もしくは透過用のセルを追加した場合に、1個あたり15,500円~17,000円となります。これは+4個程度追加することで、測定中に洗浄や次の測定準備も可能になるので大変お進めです。同様にフードプロセッサーのブレードやボトルも単品で追加発注可能です。

詳しくはお気軽にお見積をご請求ください。その上で内容を確認いただきますと、栄養表示義務化対象食品を400種ほど販売している場合、一年目のコストだけだけでもカロリーアンサーの導入に合理的な優位性が見出せることが分かっていただけると思います。

最後に

以上、「カロリーアンサー」と「理化学分析(公定法)」の時間&価格について比較考察してみました。

近年は日本の大手家電メーカーも、カロリーアンサーの先行技術(公開特許)を参考にカロリー測定器の開発を行っており、近赤外線分光分析と言う技術が着目されております。先行製品としてさらなる現場ニーズの把握と一層の性能アップにつとめてまいります。

精度と栄養表示のルールについて

2020年3月31日が栄養成分の表示義務化完全施行日となっており、「分析値」または「計算値・参照値」という2通りの方法により表示数値の根拠を固める必要があります。

カロリーアンサーで測定された実測データは「計算値・参照値」という呼称になり、産地や仕入れ先変動などの要因で表示値との差が公定法における許容差(±20%)以上の差が推定される場合は、「この表示は目安です」もしくは「推定値」と明示することで、『食品表示法に基づく 栄養成分表示のための ガイドライン』を満たした栄養表示が可能です。

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