カロリーアンサーコラム
黄昏 Beginning Communicate 第38回 2018年4月22日

トマトはお好きでしょ!

スーパーの棚には、日持ちがして外観が良く、しかも安い野菜が山ほど並んでいます。トマトはミニから中くらい、普通の大きさに加え太陽サンサンとかリコピンいっぱいとか迷ってしまいます。でも、食べると総じてミニトマトの方が濃くて美味しいような。実際に糖度は3度~3.5度前後あるので、他の大きさのトマトの糖度3度前後と比べると甘みが優っていますね。
(ただ、自分が子供の時に食べた、いびつで大きなトマトの味に比べたらやはり物足りなさを感じます。)

ある日、法外に安いフルーツトマト(と記載されたトマト)に出くわしました。5個で480円です。今から25年ほど前、高知で初めてフルーツトマトなるものを見て食べた時は、値段が1個450円でエェー!と驚いたものです。かじると皮が固くて、今まで食べたトマトとは全く違う食感でしたが、果肉や汁の甘さに感動しました。その隣には、「こやまくんどう」氏発案のキャラクターがプリントされた容器に入ったトマトが、同じく5個入り300円で鎮座していました。

カロリーアンサーの野菜モードで測定してみたところ、フルーツトマトの糖度4.7度、もう一方は2.8度でした(※)。測定にあたっては、フードプロセッサーを使用して性状を整えたのですが、糖度2.8度の方はトマトの風味は全く無く水っぽいだけなのに対し、糖度4.7度のフルーツトマト(と表示されている方)は甘さが際立っていました。

ですが、本来のフルーツトマトは糖度が7度以上、北海道あたりで栽培されているものは12度というものもあります。これはいかんと思い早速、日本橋のデパートに走ったのですが、本物のフルーツトマトは売り場に無く、フルーティトマトという紛らわしいトマトが5個1,000円で販売されていました。

これもカロリーアンサーの野菜モードで測定してみたところ、糖度は6度前後で本物には及ばないものの、4.7度に比べるとはるかに美味しいトマトでした(※)。

駄物や偽物があると本物が引き立つと習いましたが、官能+実証データの重要性にはやはりカロリーアンサーが一番役立ちます。

でも何だか、オーストラリアWAGYUが、松坂や神戸ビーフを超え香港や欧米でもてはやされているのと似た構図ですね。

※炭水化物は「糖質」+「食物繊維」で構成されています。カロリーアンサーによる炭水化物の実測においては、糖質も食物繊維も一緒に測定されます。ここでは、トマト1個の中に含まれる食物繊維の重量は1g程度なので無視できるものとして、炭水化物量を糖質=糖度としています。

続く…。

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